次回第10回は、横浜銀行の小川会長に語っていただきます。議論してほしいテーマについて、皆さまのご希望をぜひお寄せください。
今回は、この議論に、これからの10年間の「国づくり」を実際に担い、10年後の日本の中核となる世代を代表して、全国のJCを率いてきた相澤さんにご参加いただきました。
相澤弥一郎さんは2010年度に日本青年会議所会頭を務め、現在は、松田まなぶが特別研究員・執行役員をしている大樹総研で、同じく特別研究員・取締役をされています。企業経営の傍ら04年頃より、マニフェストを選挙に導入し政策を中心とした政権選択を行うための運動の企画立案に参画、「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)」などと協働して国民運動を展開し、JCでは会頭に就かれる前は、政策担当セクションの副議長や特別委員長、副会頭等を歴任された方です。
司会進行は福岡孝純・帝京大学/法政大学教授で、鼎談にも加わっていただきました。まず最初に、松田まなぶより論点提示を行いました。
ここで、2012年が日本で最も人口の多い「団塊の世代」が65歳を迎え始め、本格的な超高齢化社会を迎える年であり、この世代が10年後には75歳と「後期高齢者」世代に入る前の今後の10年間に、その活力をいかに発揮していただけるか、そこにイキイキ人生の仕組みを構築できるかどうかに日本の課題があること、そのために、大半を高齢世代が保有する日本の「凍結金融資産」をいかに有効なマネーとして活かしていけるか、その動きを引き出すためのバリューをいかに組み立てられるか、それが10年後のニッポンに向けた課題であることなどについて、問題提起をしました。
これを受け、鼎談は、第一部「2012年、今年の日本の課題は何か」、第二部「10年後の日本のあるべき姿を描く」、第三部「私たち日本人に問われている選択は何か」をそれぞれのテーマにして進められました。
相澤さんが主として経営者の立場から、日本の課題解決は国家が先導するのではなく、個々の日本人が自らの責任を自覚し、自立しながら理想に向けてチャレンジしていくところに道を求めたのに対し、松田まなぶは、そのためにも、国民が日本の国が向かう方向性を共有できるよう、政治のリーダーシップの確立が必要との立場から議論を展開しました。ただ、アプローチこそ異なれ、日本の再建に向けた方向性や考え方は同じであることが次第に明らかになっていきました。
ミクロから日本をみるか、マクロから課題を捉えるか、その両者が相まってこそ行動につながるソリューションが生まれるものだと思います。日本全体の問題解決に当たっても、自らのリスクで課題に向き合い、常に現実の行動を迫られる生き方からこそ、学ぶべきヒントがあると思いました。
例えば、超高齢化社会ともに日本の大きな問題が少子化です。女性の社会参加や子育て負担の問題の解消には何よりも社会全体の意識改革が大事だとの立場で相澤さんが行った具体的な提案には、男性としての生き方についての価値観の転換も含め、なるほどと思わせるものがありました。
必要なのは、希望だと思います。希望なきところに明日はない。国の希望をどう描くのか、地域や個人のパワーをどう引き出して、それぞれの希望につなけていくのか。
今回、JC関係者には何人もこの語る会に参加していただき、また、JCと様々な面で連携関係にある大樹総研からも代表取締役所長の池田健三郎氏が駆けつけました。終了後の懇親会でJCの皆さんと議論しながら感じたのは、日本には希望があるということでした。
今後とも松田まなぶと語る会で、多くの皆さまと希望を語り合っていきたいと思っております。
次の第10回松田まなぶと語る会は、3月22日(木)18:30〜横浜市開港記念会館で開催します。ゲストスピーカーにお呼びする小川是・横浜銀行会長(前・頭取、元・大蔵事務次官)は、松田まなぶの大蔵省での元上司でもあります。テーマが経済財政や金融の話になるか、神奈川や横浜の産業経済動向になるか、現段階では未定ですが、この語る会では、できるだけ多くの方々の疑問に応えながら、双方向の議論づくりを心がけたいと考えております。小川会長に聞きたいことに限らず、皆さまから、この会ではこんなテーマや素材を取り上げてほしいというご意見を募っておりますので、下記までご自由にお寄せください。
ファクス: 045-228-7864
皆様からのご意見をお待ちしております。